生まれた日
初めての対面で
『やっと会えたね。ようこそ。
これから一緒に、たくさん美しいものを見て、たくさん楽しいことをしようね』
と語りかけたのを思い出して、涙がこぼれた。
1歳を過ぎた頃からアレルギー症状が現れ始め、
これまでにも、その現実に直面する度
途方に暮れて眠れない夜を過ごしたことが、何度も何度もあったけれど
覚えている限り、育児のことで涙を流したのは、今日が初めて。
この子に美しいものを見せてあげるという約束、果たすことはできないのだろうか?
今日は自治体の3歳児健診だった。
大雨の中、バスに乗って会場まで・・やっと辿りついた。
最初の問診で、「落ち着きがない」と診断され、個別相談に行くように言われた。
その診断に対して、徐に不快感を示したが、何度も『相談してみてください』と促される。
3歳になると、少し眠くて愚図るのも「落ち着きがない」と診断されるのだろうか?
嫌な世の中だな。
次、測定&内科健診。
まだ治りきらない両膝のアトピー症状を見て
「保湿していますか?病院行ってますか?」と。
やんわり育児放棄を疑われている感じ・・・。
「『脱保湿』という治療法を試しているので保湿はしていません」と答えると
その治療法はどこで?誰にかかっているのか?と質問攻め。
全ての問いかけにきちんと返答はしたけれど、ドッと疲労感。
そして歯科検診。無事終了!
虫歯もなく、ホッと胸を撫でおろす。
やった!
最後に眼科健診。
どうも、小さいものが見えていない様子?
ふざけているのか、本当に見えていないのか、私には判断ができなかったけれど
保健師は
「見えていませんね。大学病院で一か月以内に再検査をしてください。
大きな病が隠れていることもあるんですよ。」と。
え???
これまでの疲れと、あまりのショックに暫く呆然としてしまう。
思い当たるふしが、無い訳でもない。
もともと文字や絵を書くことは好まないタイプだし、
問診の時に出た課題 「丸を書いてね」 も
大雑把な丸は書けても、始点と終点が合わさる、きれいな丸は書けていない。
でも、普段の生活で、もしかして目が悪い?とは感じたことがなかった。
空を飛んでいる飛行機を見れば「あ!飛行機!!」と叫ぶし
ひらがなの中から自分の名前を見つけることだってできる。
何が、どう見えていないんだろうか?
やっと、やっと・・一年以上かけてアトピーの症状がだいぶ落ち着いてきて
最も苦しかった時期を乗り越え
その後食物アレルギーが発覚したけれど、
それに対しても、気持ち的にだいぶ受け入れられるようになってきて
ようやく3歳を迎え、これからはもっと免疫ができてくるだろうから
アレルギー症状が改善していくといいな・・と前向きになれていたのに
今度は目の障害?
どうして・・・・
立ち止まる時間なんてないから
今まで、ずっと前を向いて娘と歩み続けてきた。
二人で頑張ってきた。
でも、遂に今日
全てを投げ出したい衝動に駆られた。
ピンと張りつめていたものが、プツンを切れる、あの感覚。
疲れが尋常じゃなく、背負っているものを全て下ろしたい気分。
涙をポロポロ流していると、そのいつもとは違う私の姿に気づいた娘が
「ママ~?どうしたの? おなか、痛いの? だいじょうぶ、治るよ!」
と静かに声をかけてくれた。
「心優しい子に育っているじゃないか!それで十分じゃないのか?他に何を望む?」
そんなことを自問自答しながら、娘を抱きしめた。
次から次と荒波のように打ち寄せる困難に、立ち向かう元気は 今日はない。
でも。。。。辛いのは、私じゃない。
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